幽体離脱
2016.08.10 | マーケティングブログ
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「ウチのスタッフじゃ、まだこういった考え方ができないんだよね」
先日クライアントさんを訪問したときのことです。
その日は僕の尊敬している経営者からヘルプの声がかかっての訪問でした。
どうやらパソコンが上手く動いていないらしくフェイスブックの操作でエラーになるとのこと。
近くに行く予定がある時に立ち寄ることに。
ところが、、、時間になっても現れない。
「あれ、時間間違えたかな?」と思って電話をかけてみるけどつながらない。
待つこと30分折り返しの電話がかかってきました。
「ごめんごめん!新しい店舗の修正点を打ち合わせしてて電話できなかった。今からこっち来れる?」
指定された場所は帰り道沿いだったのでちょうどいい感じ。車で走ること10分。
その場所に着くと社長は書類とにらめっこしています。
「どうしたんですか?」
と聞くと
「ん~、行政に出す書類なんだけど明日までに直して提出しなきゃなんないんだよ」
「行政の書類は細かくて大変ですよね」
といいながら不具合のあったパソコンを見せてもらう。
「ちょっと動かしてもらっていいですか?」
と言うと
「いや、実は直っちゃったみたい」
「え、どういうことですか?」
「なんかパスワードを消しちゃっててそのパスワードを入れ直したら動くようになった」
「(直ってたんかい~)」
なんて思いながら、まぁ動くようになって良かったと思っていると最近投資した案件の話になりました。
その社長曰く投資した案件の回収ができると思って投資している。
でもその感覚が今のスタッフ達は持てていないとのこと。
要するに安全な方向に進んで思いきりが出せないということでした。
たしかに冷静に見ると思い切りが出せてないなという感覚がありましたが、人は自分のことになるとどうもうまく対処できなくなってしまいます。
人から求められたアドバイスなんかは客観的に分析して答えることができたりします。
他人ごとですから思い切ったことを言ったりもできます。
でも自分のことになると失敗したくないという気持ちが強くなり守りに入ってしまいます。
この社長の場合、自分を中から見るんじゃなくて外から見ているような感じがしました。もう一人の自分が幽体離脱して外から見ている感じです。
そうじゃないとなかなかそういった判断を思いきれません。
そこでその社長にそのことを聞いてみると
「よく分かったね。初めてだよ気がついた人」
とのことでした。
やっぱりですね。
どうやらそういった重大な判断のときだけじゃなくて大勢の人の前で話すときなんかもそうなるそうです。
監督の自分が外にいて中にいる自分は俳優といった感じだそうです。
できる社長は感覚も研ぎ澄まされていくものなんですね。
自分もそういった境地に到達できるように、、、まずは感覚から鍛えていこうと思います。