洗濯物のタオルを見て気づいたこと
2016.05.28 | マーケティングブログ
窓から外を見てます。
厚くてどんよりした雲が空を覆っています。
こんな日でも窓の外には洗濯物が干されています。人一人が通れるくらいの狭いベランダには干された衣類がひしめき合っている。
窓の手摺にはいつものようにタオルがクリップで止まってます。
風が強い日なんかはクリップごとタオルが飛ばされる。毎回そうです。
下の庭にパサッと落ちてます。
そんなことが何回続いてもクリップで止める干し方は変わらない。
なぜでしょうか?
人ってこうすればこうなるって分かっててもその行動をとり続けますよね。慣性の法則。
洗濯物もそう。
タオルをクリップで止めて干したら風の日には飛ばされるっていうのは分かってるはず。
なのに飛ばされない別の方法を試すわけではなかったりします。
それがベストだと思っているのか?面倒くさいのか?リスクを冒したくないのか?
特に面倒くさいとリスクを冒したくないという理由は特に決断に大きな影響を与えます。
面倒くさい。これを回避するための商品っていっぱいありますよね。
例えば冷凍食品。
鳥の唐揚げなんて鳥を揚げればいいだけなのに使った後の油の処理が面倒くさい。
例えばキャベツ。スーパーでよく見かけるけど千切りにされたキャベツが売ってます。何でもない普通のキャベツが千切りにされて袋詰めされてるだけです。
そんなキャベツの千切りの袋詰めはどこのスーパーでも売られてます。売れてるんだと思います。
キャベツ一玉はいらないけどちょっと食べたいっていう一人暮らしにも好評なんでしょうね。独居の高齢者とか増えてますから。
スーパーを見渡せばこの「面倒くさい」を無くすための商品があふれてることに気づきます。僕も含めて世の中の人のほとんどは面倒くさがり屋さんですからね。
時短って言葉が最近よく使われてるけどこれも一種の面倒くさいことを解消するというベネフィットです。時間がかかることって面倒くさいですから。
もう一つはリスクを冒したくない。
例えば何回も落ちちゃうウチのタオルの干し方を変えるとする。
クリップだと外れちゃうから重石を置くことにします。
でもその重石を置いてもタオルは落ち続けたとします。クリップよりさらに落ちることになってしまった。
するとどうでしょう?
効果が無いことが分かってガックリきますよね。私のやったことは失敗だったんだ、と。その失敗を回避するにはどうすればいいか?
そう、何もしなければいい。何も行動を起こさなければ失敗することもありません。
だからみんなリスクを回避するようになります。
ある程度の結果が出てればそれでいいと思っちゃいます。
これらの感情がある限りその行動が変わることはありません。
行動を変えるにはもっと感情にインパクトを与えなきゃいけません。
例えば庭に落ちたタオルが犬の遊び道具になってボロボロになっちゃうなんてことが起きれば行動が変わってきます。
自然にそうなるのを待つか、メッセージを送ってそうなることをイメージさせるか。
そういうことが必要になります。
ベランダに干されてるタオルを見て思ったことでした。