白黒ハッキリさせろ!は間違い?
2016.04.13 | マーケティングブログ
あなたは8年前の今日を覚えていますか?
記念日じゃないと具体的に何をやったかまでは思い出せないと思いますが「こんな感じだったかなぁ、、、」程度なら思い出せるんじゃないかと思います。
その頃の僕はホームページの営業をやっていました。
ホームページを持っていない、もしくは持っていても効果が出てない工務店・建築会社さんを見つけては売り込みに行っていました。
お客さんを見つける方法はズバリ「テレアポ」。
あなたにもいまだに電話が掛かってきてるんじゃないかな?と思います。それをやってました。
毎日、朝から晩までテレアポで見込客獲得。アポが取れたら売り込みに行くって感じです。
ベンチャー会社でインターネットの知識なんかほぼゼロの営業マンがゴリゴリ営業をかけるモロ営業会社でした。
僕の場合は前の会社での経験も含めてインターネットやマーケティングの知識がある程度ありました。
なので中途採用で入って先輩営業マンに同行した時「そんなこと言っちゃっていいの、、、」っていうような事をお客に言っててドン引きしてたりしてました。
でもそんなことだけじゃなくて中には「なるほど」ということもありました。
その中のひとつをシェアしたいと思います。
それは
「ホームページで売上を上げると言ってもいきなり100%を狙わなくてもいい」
ってことです。
建築業界には元請けと下請けっていうのがありますよね。
元請けは工事を依頼したお客さんと直接つながってる会社。
下請けはその元請けから仕事をもらう会社。
僕が営業をやっていた当時、多くの会社は下請けをやっていて工事を依頼するお客さんと直接つながることができませんでした。
なぜ下請けのままかっていうとお客さんに直接情報を発信するメディアがなかったからです。
例えば家を建てたいってお客さんを探そうと思ったらメインの集客方法はチラシしかありませんでした。それ以外はテレビ、ラジオ、総合展示場への出店とかお金がいくらあっても足りないような方法しかありませんでした。
今でもそうですがチラシを1回新聞折込するってなると簡単に50万円くらい掛かっちゃいます。
だから下請けメインでやってる会社が大きく広告費をかけて元請けになるにはリスクが伴っていました。
元請けにはなりたい、でも元請けから工事費を叩かれるから会社にお金はは入ってこない、だからチラシを広告する費用もないっていう悪循環の会社がほとんどでした。
そこに登場したのがインターネットでした。
インターネットはお金の無い下請け会社でも一度に多くのユーザーに広告できる初めてのメディアでした。
ただ「インターネットを使えばお客さんを見つけられて元請けになれますよ」って言うとどうしても下請け会社にも恐怖が出てきます。変化に対する恐怖です。
おそらく下請け会社の頭の中では「インターネットを使って100%完全に元請けにならなきゃいけないんだぁ、、、」って思ってたのかもしれません。
下請けのまま行くのか、元請けになるのか、白黒ハッキリさせなきゃという考えです。
それができれば理想的ですけどいきなりは無理。
ティッピングポイントっていうのがあって日本語で言うと「臨界点」。
この臨界点を超えると一気に物事が広がるって言われています。
スマホの普及もそうだったけどある点を超えると一気に普及が加速しましたよね。
一般的に臨界点と言われてるのは10%。
下請けから元請けへの転向も徐々にでいい。
まずはティッピングポイントになる元請け率10%を目指す。そこから徐々に比率を上げていく。
あなたももしかするとホームページを作って下請けから脱出したいと思ってるかもしれません。でも行動の具体的な目標が無いから動けないってこともあると思います。
そんな時は
「ホームページで売上を上げると言ってもいきなり100%を狙わなくてもいい」
っていうマインドと
「ホームページ売上比率10%を目指す」
っていう目標設定にすると動きやすくなると思います。
いきなりホームランを狙うんじゃなくて、ヒットを1本ずつ積み重ねていく。
そうするとリスクを抑えながらお客さんも増えていくと思いますよ。