これってブランディングですか?
2017.01.17 | マーケティングブログ
空は青く高く済みきっていて爽やかで気持ちいいけど寒いですね。
そんな寒い中、先日クライアント先に訪問しました。
目的は新しく立ち上げた会社に併せて作ったホームページの今後の展開のコンサルティング。
この会社さん、基本的にはフロントエンドからのお客さんが流れてくるような体制になっています。
なので営業をしなくてもお客さんから話が入ってくるような感じです。
業績も好調。
フロントからの流れが止まってないですからね。
でもそのフロントっていうのがグループ会社の別部門になってるから、直接フロントをコントロールできないのがネック。
つまり自分達でも新規集客しなきゃいけないってこと。
それは社長も気づいていて、今入っている仕事が落ち着く来春からイベントを展開することになっています。
おそらく月に1回くらいの頻度でメーカーのショールームを使ったイベントを展開することになると思うけど、果たして成果を出せるのか?
打ち合わせをしていてちょっと疑問に思っている。
なぜそう思ったかというと、それはそのイベントの目的をどこに置いているか?ということ。
話を聞いているとどうやら認知度をアップするのが目的にすり替わっている感じ。
要するにお客さんにウチの会社の名前を知ってもらいたい、ブランディングしたいというよくありがちな感じになってしまってるんです。
ブランディングって言ってもいろんなとらえ方があるけどここでは一般的に言われている「ブランディング=認知度アップ」ってことで話を進めます。(ちなみに僕は中小企業がやるべきブランディングは「ブランディング=認知度アップ」とは思っていません)
表面的には新しいお客さんと出会うためにイベントをやるようなことを言っておきながら、話の端々に「お客さんにウチの会社を知ってもらって、、、」という言葉が出てくる。
ハッキリ言ってしまうとブランディング目的のイベントなんかやめた方がいい。
どうせ続かなくなるから。
お金を湯水のように使える一部上場企業がブランディングとか言ってテレビCMとかいろんな広告を使って展開しているのを中小企業がやり続けることはできません。
なぜやり続けることができないのか?
2つ理由があります。
1つ目は単純にお金が続かない。
1回3000万円かかるテレビCMをいつまで続けることができるか?無理でしょ?
もう一つは、こっちのほうが大事だけど計測できないから。
広告によって会社の認知度がどれくらいアップしたかどうやって知るの?
効果が見えてこないから結局やめちゃうことになります。
自分で言いだした社長が1年後に「こんなことやってて意味あるのか?」とかあたかも社員が言いだしたかのように責めて辞めちゃうパターン。
じゃあ中小企業が会社をブランディングできないのか?っていうとそんなことはありません。
簡単な話今回の場合も順序が逆なんですね。
ほとんどの会社が「会社が有名になる⇒商品が売れる」と間違った考え方をしています。
今は大企業になっている会社が昔そんなことをやっていたかを考えてみてください。
そんなことはないですよね?
ユニクロだって激安フリースが売れたから有名になった。
ソニーだってウォークマンが売れたから有名になった。
コメダ珈琲だってシロノワールが売れたから有名になった。
順序が逆なんですね。
「商品が売れる⇒会社が有名になる」というのが正しい順番。
だから広告を使うなら売らなきゃいけないんです。
他社以上に売るから会社を覚えてもらえる。
とにかく売るのが先で会社が有名になるのはその結果なんですね。
まずは売るために広告を使う。
ブランディングとか認知度アップとか言って広告の計測から逃げていませんか?